ていねいな暮らし
しづか亭のていねいな暮らし
そばをもっと身近に ~仲秋~

爽やかな風とともに秋の匂い、漂ってきます。

抜けるような青空にイワシ雲。どこからともなく漂う金木犀(キンモクセイ)の香り。そして、心に染み入る虫たちの声。うだるような夏の暑さが懐かしく感じられるほど、秋の訪れには、どこか寂しさを感じてしまいますよね。でも、仲秋は草や葉が活力を取り戻す「壮月」とも呼ばれる季節なのだそうです。涼しく心地よい風に吹かれると、夏の疲れから解放され、体にぐっと活力がみなぎります。いきいきとした体で秋の味に舌鼓。ご飯が何杯でもいけちゃいそうな…これもまた秋の醍醐味ですよね。
しづか亭の大看板といえば「そば」。「自分たちの手で、そばを育てて実を収穫したい」と昨年から奮闘してきました。そして、今年も菜園では可憐な白い花が咲き、9月半ばに「そばの実」を収穫。これから脱穀、乾燥、製粉があり、口にできるのはもう少し先になりますが、どんな味に仕上がっているのか、とても楽しみです。さらに、この秋からは「赤そば」の種蒔きにもチャレンジ。実際に見ると、赤というよりは濃いピンク色の花が咲き、とても鮮やかで驚きました。
そして、挑戦がもう一つ。「そばをもっと身近に感じて欲しい」との想いがつのって、「手打ちそば体験の宿泊プラン」を始めることになりました。懸命に作ったそばは、何よりのごちそう。また、そばをひたすらに打った後の心地よい達成感も、何とも言えません。モノづくりの面白さを、ぜひ体感してみませんか?



菜園で栽培している花を摘んでいるのは、女将・のぶちゃん 中学生の頃から生け花が好きだったという、のぶちゃん。ロビーやフロント、各お部屋など…館内の花のほとんどを、のぶちゃんが活けています。

その名の通り、花を長く楽しめる「百日草」がお客様をお出迎え 菜園では、9月上旬から10月下旬まで、約2か月近くも百日草が次々と咲き、しづか亭を彩ってくれています。